呼吸器疾患について

新型コロナ感染症が人の世界で蔓延し、咳や呼吸困難などでとても苦しい経験をされた方もいらっしゃるかと思います。もちろんワンちゃん、ネコちゃんの呼吸器疾患もとても苦しいはずです。呼吸器疾患の原因は様々あり、ウイルスや細菌感染はもちろんのこと、心臓病やワンちゃんであれば気管虚脱、喉頭麻痺、短頭種気道症候群、猫ちゃんであれば喘息などが代表的な病気となります。  
 また、咳自体は体にとって必要な防御機構という考え方もあり、実際、咳を止めるべきかどうか常に議論になります。
 
 ワンちゃんネコちゃんの場合、呼吸器疾患については発展途上の分野のため、わかっていないことがまだまだたくさんあります。
 
 当院ではこのような呼吸器疾患のワンちゃんネコちゃんにおいて、血液検査、レントゲン検査に加え、気管支鏡などの検査も実施しております。ただ、気管支鏡は麻酔をかけての検査になります。そのため麻酔をかけないでできる検査までで、まずは全体を把握させていただきたいと考えております。
 
1、予約なくできる検査 一般血液検査と胸のレントゲンとSPO2
 
2、予約で行う検査 血液ガス分析と特殊レントゲン検査(と超音波検査)(半日お預かり)
 
3、麻酔下での気管支鏡検査(視診、気管支ブラシ、生検、BAL) (1日お預かり)  
適応 2ヶ月以上の慢性的な咳
レントゲン検査における気管・気管支・肺の以上陰影
禁忌 体重が3kg未満
SPO2が90%以下
PvCO2が45以上
血液凝固能低下
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